70周年に寄せて≪ボーカル科若林みわ先生≫
IIDA JAZZ SCHOOL 70周年記念誌に書ききれなかった思いをこちらに頂きました。
記念誌は、短縮Ver.ですが、こちらで全編お読みください。
若林みわ先生から
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きっかけは、当時とてもお世話になっていた地元沼津のピアニスト八木進さんに、
『ジャズを習うのであれば尊子さんしかいないよ。』と、ご紹介していただき、
それまで、歌に関してはレッスンを受けた事も無く、とにかくジャズも聴き始めたばかりで何もかもが学ぶ事だらけでした。
先生は居られるだけ居ていいよ。と言ってくださったので、自分のレッスンが終わってもいつも3〜4時間は沢山の方々のレッスンを見せていただいていました。
レッスンはもちろんのこと、先生の経験話や楽屋話がとても面白くて、その中にもジャズの歴史を感じる凄い話が盛り沢山で、それも楽しみのひとつでした。
ジャズを始めてから一番驚いた事、そしてそこがジャズの醍醐味だと感じる事は、初めて出会ったミュージシャンとも共演できる事。
ほんの数分リハーサルしただけでライブをするなんて、他のジャンルにはあまり無い事だと思います。
何年もジャズをやっていたら当たり前の事ですが、あらためて凄い事だな、と実感しています。
これまで自分が聴いてきた音楽や経験してきた事全てがそのままあからさまになるという点では、とても怖い事でもありますが、そこが面白い所でもあります。
日本全国、世界中何処へ行っても、ジャズで出会い、繋がり、また共演まで出来ると言う事は、本当に私の人生をすっかり変えてくれました。
たった一曲でもその人の音楽を聴き、一緒に共演する事で、とても強いつながりが出来、知り合う事が出来る。何時間も何度も飲み交わすよりもずっと。これは本当に凄い事だな、と思います。
ジャズを学ぶ事は、語学を習得する事と似ている気がします。日本語であってもまだまだ知らない言葉があるという点では、学ぶ事に終わりは無いのですが、
ジャズ語を話すジャズ人と知り合うには、IIDA JAZZのような場所で勉強出来るという事が、一歩踏み出す時の心の支えになると思います。
若林みわ